日常点検12項目
日常点検は、運転時間や運転時の状態などから判断して実施するもので、コンプレッサー管理者が比較的容易に行うことができる点検内容なので、確実に実施しましょう。
目安としては毎日、1カ月に一度、始業時前などに行うのが一般的ですが、日頃のちょっとした機会に注意深くコンプレッサーを観察することで、不具合箇所を早期に発見することができるでしょう。
毎日および毎月の点検(スクリューコンプレッサー)
整備部品点検項目 | 作業内容 | 毎日 | 毎月 | 備考 |
油面計 | 油面計確認 | 〇 | ー | 運転中に油面が朱線間にあること |
吐出温度 | 吐出温度確認 | 〇 | ー | 65℃~100℃であること |
周囲温度 | 周囲温度確認 | 〇 | ー | 運転時に45℃以下であること |
オイル漏れ | オイル漏れ確認 | 〇 | ー | パッケージ内のオイル漏れの有無 |
エアー漏れ | エアー漏れ確認 | 〇 | ー | パッケージ内のエアー漏れの有無 |
冷媒圧力 ※ドライヤー搭載機 | 圧力確認 | 〇 | ー | 針がグリーン帯を示していること |
異音 | 各部異音確認 | 〇 | ー | 圧縮機本体やモーターからの異音に注意 |
パッケージフィルター | 清掃 | ー | 〇 | 目詰まりをしていたら清掃 |
オイルクーラー・アフタークーラー・コンデンサー | 清掃 | ー | 〇 | コンデンサーはドライヤー搭載機種のみ |
逃し弁 | 作動確認 | ー | 〇 | 手動で作動確認 |
潤滑油 | 補給 | ー | 〇 | 減っていたら補給 |
ドレン排出 | 点検・清掃 | ー | 〇 | ドレン排出状況の確認 |
ラジエーターの役割。管理のポイントと清掃時期の目安について
1年毎点検5項目
1年毎点検は、運転時間や運転時の状態などから判断して実施するものです。コンプレッサー管理者が比較的容易に作業ができる内容もありますが、旧式のスクリューコンプレッサーのオイルセパレーター交換などは技術を必要とします。少しでも不安に感じる場合は、プロにご相談ください。
1年毎の点検(スクリューコンプレッサー)
整備部品点検項目 | 作業内容 | 点検区分 | 備考 |
メカニカルシール | 油漏れ点検 | 〇 | 軸封部または周囲フランジ結合部からの油漏れ |
吸込みフィルタエレメント | 交換 | 〇 | 粉塵や埃の多い環境は1年以内でも交換 |
オイルフィルタエレメント | 交換 | 〇 | |
オイルセパレータエレメント | 交換 | △ | 交換に際しては運転時間から判断 |
オイル | 交換 | 〇 | 銘柄や運転時間から判断 |
大西健
この記事を書いた人
大西エアーサービスのウェブサイト制作・運用担当。2007年よりコンプレッサ修理屋として働いています。以前の職種は洋服のパタンナーアシスタント。世界中の美術館を巡ることが趣味のひとつです。お客様の想いに耳を傾けながら、生産現場が止まらないように、コンプレッサー運用のお手伝いをしています。“迅速”かつ“丁寧”がモットーです。
コンプレッサ修理屋「大西健」の挨拶文はこちら→https://www.onishi-air.jp/office/