レシプロコンプレッサ—の安全弁からエアーが漏れる原因を知りたい方へ

今回の記事はレシプロンプレッサ—の場合です。

スクリューンプレッサ—やスクロールンプレッサ—などから安全弁が噴気している場合は、速やかにメーカーに点検・修理依頼をされてください。

今回の記事では対処できませんので、このまま読み進められても解決しません。ご了承ください。

コンプレッサ修理屋

現在レシプロコンプレッサーを使用しているけど、先日から安全弁より大きな音が発生し、コンプレッサーを正常に使えていない。原因を知りたい。また、部品が入手できる場合は、自分たちで交換・修理が可能かも知りたい。と考えていませんか?

本記事では、下記の内容を解説します。(2020年3月3日更新)

私はコンプレッサーの修理屋です。福岡県を拠点に日々修理やメンテナンス、オーバーホールをしています。


そもそも安全弁には、どんな役割があるのか!?


安全弁には空気タンクの破裂を防ぐ装置。中の気圧が危険な強さになると自動的に口が開いてエアーを逃がす働きがあります。万が一、安全弁自体が故障した場合は、爆発などを引き起こします。

安全弁が噴気する原因とは

 コンプレッサーを停止した上で、内部のエアーを0MPaにし、圧力ゲージに狂いがないかを先ずは確認した上で、点検作業を開始します。

ゲージが正しくないと、原因の究明が難しいためです。狂いがある場合は、それを考慮した上で計算します。

実際に安全弁が何MPaで噴気しているのかを確認します。

最高使用圧力が0.93MPaのコンプレッサーで、最高使用圧力に到達する前、例えば、0.7MPaで噴気している場合は、安全弁自体の不具合の可能性が高いです。

日頃、機械の修理などされている方でしたら、部品を入手することができれば、お客様でも交換することが可能だと思います。
ネジ部分にシールテープを巻くことを忘れないようにしてください。エア漏れを防ぐためです。

次に、最高使用圧力を超えて、安全弁の設定圧力でエアー漏れ噴気をしている場合は、圧力開閉器(マグネットスイッチ)が溶着していないかを確認します。

溶着している場合は、圧力開閉器の交換が必要です。交換にあたっては、電気工事の資格を所持した方なら、部品を入手後に安全を確認された上で、交換をしてください。

純正以外のマグネットスイッチへ交換する場合は、配線の位置が変わる場合があります。制御のことで分からないなど不安がある場合は、プロの修理屋に任せることをお勧めします。

安全弁が噴気する原因として、圧力スイッチが作動していない可能性も考えられます。既定値で作動しているのか、動作確認をしてください。

動作していない場合は、部品の交換をしてください。日頃、機械の修理屋をされている方でしたら、交換ができると思います。

それ以外で安全弁からエアー噴気している場合は、空気弁の吸入排気が上手く行っていない可能性があります。その判断については、速やかにメーカーや修理店に点検依頼をされてください。

最悪の場合、安全弁が作動しないと、空気タンクの最高使用圧力を超えて爆発やタンクの破裂を引き起こす原因になりますので、安全弁が噴気するかの確認は、最低でも月に1度はされてください。

部品は入手可能か、また自分たちで交換・修理が可能か?

 圧縮機本体を分解する必要がある場合は、安全の観点からプロの修理屋に依頼をされることをお勧めします。安全弁自体の不具合の場合は、お客様でも交換が割合容易です。

「安全弁が作動するかの確認方法について」

安全弁先端に付いているリングを引っ張ってください。「プシュー」というエアーの音が出れば、問題なく作動テストは終了です。

最低でも月に1度は、安全弁のテストを行うことをお願いします。

詳しい解説は動画にて行っていますので、よかったらご覧ください。

おまけ

安全弁が噴気している場合は、コンプレッサーの使用を止め、原因が何であるかを調べる必要があります。

今回の記事で記しました原因に当てはまる場合は、速やかに部品を交換してください。

原因が分からない場合や、部品の入手が難しいまたは、交換に自信がない場合は、メーカーに点検依頼をされてください。

今回はレシプロコンプレッサーの安全弁噴気の原因調査や交換方法について説明しました。

スクリューコンプレッサーやスクロールコンプレッサーの安全弁からエアー漏れの場合は、点検作業が容易ではありませんので、速やかに停止された上で、修理の依頼をされるようにお願いします。

文責:有限会社大西エアーサービス 大西健

大西健

コンプレッサ修理屋/大西エアーサービス

この記事を書いた人

大西エアーサービスのウェブサイト制作・運用担当。2007年よりコンプレッサ修理屋として働いています。以前の職種は洋服のパタンナーアシスタント。世界中の美術館を巡ることが趣味のひとつです。お客様の想いに耳を傾けながら、生産現場が止まらないように、コンプレッサー運用のお手伝いをしています。“迅速”かつ“丁寧”がモットーです。
コンプレッサ修理屋「大西健」の挨拶文はこちら→https://www.onishi-air.jp/office/

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