他社で購入したエアーコンプレッサーの修理を依頼したい。年季の入った機械のため、部品の供給の有無を知りたい方へ
エアーコンプレッサーの修理や整備を、これまで馴染みの修理屋さんや商社さんへ依頼をしていたけど、会社から相見積をもらうように言われた。「適正な価格で修理を依頼したい。」また、ヤフオクやメルカリで中古のエアーコンプレッサーを入手したけど、調子が悪く。出品者にも連絡が取れずに、困っている。
コンプレッサーの部品の供給の有無が知りたい。と考えていませんか?
本記事では、下記の内容を解説します。(2021年8月12日更新)
私はコンプレッサーの修理屋です。福岡県を拠点に日々修理やメンテナンス、オーバーホールをしています。
購入先以外で修理をお願いすることは可能か否か。
もちろん、エアーコンプレッサーの修理は可能です。「コンプレッサ修理屋へお任せください。」お客様の生産ラインやビジネスが止まらないことを第一に考え作業いたします。まずはご一報ください。
90kW以上の大型エアーコンプレッサーの修理や、小型クラスのエアーコンプレッサーでもメーカによっては部品の入手が困難な機種もありますので、先ずはご使用のエアーコンプレッサーの“機種とシリアル番号”をお知らせください。修理対応が難しい場合は心苦しいのですが、お断りしています。なにとぞご了承ください。
年々、メーカーの部品供給体制は厳しくなっています。そんな中でも、コンプレッサ修理屋では可能な限り、国内主要メーカーのエアーコンプレッサーの修理を行っています。「購入先でしか部品の調達や修理が出来ないのは納得できません。」といったお声もこれまでにも数多く耳にしてきました。至極当然の感情です。
メーカー側も安心したサポート体制でお客様も機械を保全したいといった考えもあると思いますが、コンプレッサ修理屋の立場から言えることは、困ったお客様がいれば24時間以内。出来る限り速やかに修理して復旧させる。そういった使命を持って日々作業に当たっています。
電話やメールで症状を伝えるので、修理費用を確認したい。
当然の考えだと思います。弊社ホームページにも料金表の掲載を検討していた時期もありますが、例えば、“昇圧不良や油もれ”といったトラブルでも、その原因は複数あります。実機を調査し原因の切り分けを行ったうえでないと、修理に必要な部品の見積を算出することが難しいため、コンプレッサ修理屋では一度実機を確認した上で、お見積書を提出しています。
メーカーによっても部品の価格や部品のメーカー発送費用。納期も異なるため、一概に記載できないことも理由のひとつです。どうかご了承ください。
有料にはなりますが、点検作業も可能ですので、先ずはお電話やメールなどで気兼ねなくお気軽にお問合せください。現地調査後に大まかな修理作業費用をお伝えいたします。
・レシプロコンプレッサ―のドレンコックの不調
・ゲージの狂い
・吐出バルブの折れや漏れ
上記のような症状については現地調査を必要とせず、お見積提出が可能です。
ホームセンターで購入した、エアーコンプレッサーの修理をお願いしたい。
数多くのお問合せを頂戴しています。“昇圧不良やエアー漏れ。再起動時の不具合”などの症状が多いです。ドレンコックや圧力ゲージの交換、エアー漏れの対応などは、市販の部品で修理が可能な場合もありますが、圧縮機本体に関わる修理や整備の場合は、部品の供給はホームセンターさん経由でしか入手が出来ません。
コンプレッサ修理屋の作業費用や不具合のエアーコンプレッサーの往復の送料を勘案した場合、コンプレッサー購入費用とあまり変わらない金額になる場合もあります。そのため、ホームセンターさんで購入された製品については、購入先へ一度ご相談いただければと思います。近くのホームセンターさんが閉店して、修理に困っているなどの場合はお気軽にお問合せください。
点検の結果、メーカーに修理に必要な部品の在庫がない。部品は製作品になるため、コンプレッサーの復旧まで時間を要す場合の対応について
コンプレッサ修理屋では、お客様の生産ラインや作業現場が止まらないこと。1時間でも早く復旧させることを大切に考えています。昨今のコンプレッサーメーカーでは、消耗部品以外は、製作対応といった場合も少しづつ増えてきました。銅管やホース類、インバーター関連の部品については、入手まで時間を要す場合が多いです。
見積時に大まかな納期をお伝えいたします。また、コンプレッサ修理屋ではレンタル機のご用意もありますので、お気軽にご相談ください。
エアーコンプレッサーの部品供給可能な期間ってどのくらい?
メーカーによっても部品供給期間は様々ですが、エアーコンプレッサーのモデルの製品生産期間の最終年より15年~20年で、サービス部品の補給打切年月になるようです。とはいえ、その期間で完全に停止することは現状ありません。メーカーの在庫も最新機種の部品へと移行するにつれて、旧機種の部品保有も少しづつ減っていき、在庫状況に変動があるイメージです。部品供給停止の告知はお客様へ伝わっていないようにも感じていますので、出来る限り、コンプレッサ修理屋からもYoutubeをはじめSNSでも案内をするよう心掛けたいと思います。
余談ですが、アトラスコプコ社は旧モデルと新モデルでも部品に互換性が数多くあることも特徴ですが、国内のエアーコンプレッサーメーカーは新モデルが市場に投入されるたびに、同じkWでも、違う部品を必要とする場合も多いです。
同じkWだから消耗部品も同じだろうと保管されているお客様もいますが、念のため、部品が合うか否かの確認をされることをお勧めいたします。
ヤフオクやメルカリで中古を購入検討されている方へ
オークションサイトやフリマアプリ等で、中古エアーコンプレッサーを購入されることは、コンプレッサ修理屋としてはお勧めしていません。製造後20年を経過した時点で、部品供給も減っていくなかで、中古機入手後の初期トラブルの相談も年々多くなっているからです。特に30年が経過したエアーコンプレッサーは要注意です。
購入費用は安かったけど、修理費用が発生した。初期トラブルで泣き寝入り。なんて話も珍しくありません。購入先は信頼があるのか否か。初期トラブルも保証されているのかをご確認のうえで、購入されるか検討ください。中古機を購入検討される場合は製品の製造年の確認をされることをお勧めいたします。
文責:有限会社大西エアーサービス 大西健
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大西健
この記事を書いた人
大西エアーサービスのウェブサイト制作・運用担当。2007年よりコンプレッサ修理屋として働いています。以前の職種は洋服のパタンナーアシスタント。世界中の美術館を巡ることが趣味のひとつです。お客様の想いに耳を傾けながら、生産現場が止まらないように、コンプレッサー運用のお手伝いをしています。“迅速”かつ“丁寧”がモットーです。
コンプレッサ修理屋「大西健」の挨拶文はこちら→https://www.onishi-air.jp/office/
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