2021年7月13日記事を修正しました。

お米の“色彩選別機”や、ねぎの“皮むき機”を設置するにあたってエアーコンプレッサーの購入を考えている、また器機の更新に伴い入替えを検討している。エアーコンプレッサーの選定方法や運用管理方法について知りたい方へ

エアーコンプレッサー選定についての知識が全くないので不安。馴染みのJAさんにお勧めの機械を教えてもらったけど、調べてみるとエアーコンプレッサーには、 “レシプロ機” “スクロール機” “スクリュー機” そして、“給油式” “無給油式” などあって、実際にどの機種を選んでよいのか分からない。現在所有しているエアーコンプレッサーで代用できないのか知りたい。エアーコンプレッサーを運用するに当たって「取扱い方法」が知りたい。と考えていませんか?

本記事では、下記の内容を解説します。

私はコンプレッサーの修理屋です。福岡県を拠点に日々修理やメンテナンス、オーバーホールをしています。

そもそも色彩選別機を導入すると、どんなメリットがあるの!?

色彩選別機を導入すると、良米・お米のグレード・お米の等級を選別することができます。作業効率も向上します。センサーやカメラで一粒ずつ“色”“形”“材質”を見分けて、不良品を空気(エアー)の力で吹き飛ばして取り除いていくものです。

ねぎの皮むき機を導入すると、どんなメリットがあるの!?

色彩選別機を導入すると、良米・お米のグレード・お米の等級を選別することができます。作業効率も向上します。センサーやカメラで一粒ずつ“色”“形”“材質”を見分けて、不良品を空気(エアー)の力で吹き飛ばして取り除いていくものです。

エアーコンプレッサーの選定するポイント

大きく分けてエアーコンプレッサーには、“レシプロ機” “スクロール機” “スクリュー機”の3種類のタイプがあります。先ずはエアーコンプレッサーの種類や、それぞれの特徴を簡単にご説明いたします。

スクリューコンプレッサー

【メリット】
同じKW(馬力)なら吐出空気量が多く、静音タイプのマシンです。

【デメリット】
他のエアーコンプレッサーと違って、オイルやエレメント類の交換が必須になります。定期メンテナスの費用は1番高いです。

スクロールコンプレッサー

【メリット】
スクリューコンプレッサーよりも吐出空気量は少ないですが、レシプロコンプレッサーよりも吐出空気量は多いです。静音性も高いことが特徴です。

【デメリット】
圧縮機本体の整備はチップシールの交換は出来るものの、オーバーホールになると、アネスト岩田さんなどの場合は“圧縮機本体の載せ替え”作業が必要になります。そのため、オーバーホール時の費用は高額です。

レシプロコンプレッサー

【メリット】
他の種類のエアーコンプレサーの機構に比べ単純なため、故障の頻度は少ないです。初期購入費用も1番安価。動いたり止まったりを繰り返しますので、電力を抑えることも可能です

【デメリット】
動作音が煩いです。

私が農業従事者なら、“レシプロコンプレッサー”→“スクロールコンプレッサー”→“スクリューコンプレッサー”の順番で検討します。理由は、初期費用とランニングコストが安価なこと。電気料金も節約できるからです。そして安心に稼働でき、1番故障のリスクが少なく丈夫だからです。

騒音対策のポイント

“レシプロコンプレッサー”を検討されている場合は、パッケージタイプ(箱型)のものを選ばれると、色彩選別機やねぎの皮むき機を動かしている動作音と比べても気にならないと思います。深夜・早朝に作業をされる場合は検討ください。

圧縮エアーの品質が求められている時代です。

農作物やお米、食品は人間の体に入るものです。そのため、圧縮空気はクリーンで品質が求められています。その第一の条件はエアー内に“油分を含んでいないこと”。 無給油式(オイルフリー)のエアーコンプレッサーなら、圧縮空気の中はもちろん、空気タンクに溜まるドレン水にも油分を含みません。

“給油式”と“無給油式”エアーコンプレッサーの違い。【利点】と【欠点】

給油式エアーコンプレッサー

【利点】給油式エアーコンプレッサー

・購入費用が安価。オイルの管理をしっかり行えば、10年間は稼働する場合がほとんどという程“丈夫”。

【欠点】給油式エアーコンプレッサー

・エアー内やドレン水にオイルが混じる。構造上、新品時でも微量のオイルがエアー中に混ざってしまいます。またオイル管理を行う必要があるため、手間も必要です。

【対策】

・使用機器にオイルを混ざらないようにするために、別途“エアーフィルター”を設置いただければ、エアー中のオイル除去をすることも可能です。1年に1度のエレメント交換が必要です。

無給油式エアーコンプレッサー

【利点】無給油式エアーコンプレッサー

エアー内にオイルが混ざらないので、清潔なエアーの供給が可能です。また、圧縮機内にオイルを使用しないため、日々のオイル管理の必要もありません。

【欠点】無給油式エアーコンプレッサー

給油式のエアーコンプレッサーに比べ、購入費用が割高です。また、圧縮機内のベアリングはグリスでコーティングされているだけですので、安心に稼働させるためには、2年に1度のオーバーホールが必要です。給油式エアーコンプレッサーに比べてメンテナスの頻度が倍になります。運用コストは割高。

“色彩選別機”や“ねぎの皮むき機”を壊さないために

エアーコンプレッサーは大気中の空気を圧縮してエアーをつくります。そのため、エアー内にドレン水が発生します。エアー使用機器や工具にドレン水は、錆や故障の原因として大敵です。製品にかかって不良品になる可能性も考えられます。色々とトラブルを引き起こしますので、安心してドライなエアーを供給する為にもエアードライヤーの設置をご検討ください。

エアーコンプレッサーの運用管理方法

農業関連でエアーコンプレッサーを使用する場合は、主に収穫時期に合わせて器機を稼働させることが前提になると思います。1年の内にエアーコンプレッサーがフル稼働する期間や時間は少ないものです。

普段お使いの農機具を想像していただければと思いますが、半年間放置した状態で、いざ使用としたときに不具合が見つかった。エンジンの調子がおかしい。これは普段乗られている自動車でも同様に起こりえます。

繁忙期に安心して稼働させるために、月1度程度は数時間運転させるようにお願いいたします。少々手間に感じる方もいるかもしれませんが、エアーコンプレッサーを長持ちさせる方法のひとつです。

この機会にどうぞ確認作業をされてみてください。

電力契約を繁忙期のみにされている場合は、電力契約の際や停止の際に、プロに点検を任せてみてはいかがでしょうか?

まとめ

色彩選別機や、ねぎの皮むき機を安心・安全に稼働させるためにも、エアーコンプレッサーは欠かせない存在です。エアーコンプレッサーの種類選びにも一長一短があります。選定でお困りのことなどありましたら、気兼ねなくお気軽にご相談ください。

また、エアーコンプレッサーが故障した場合に、近くに修理業者が居るのか否か。購入時に確認されることも大切なことです。器機を販売はできるものの修理には対応していない。または、メーカーに確認してください。と言われる場合は要注意です。

今回のブログ記事が、お米の色彩選別機や、ねぎの皮むき機の為のエアーコンプレッサー選びや、コンプレッサー運用管理方法について知りたかった方にとってお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

文責:有限会社大西エアーサービス 大西健

大西健

コンプレッサ修理屋/大西エアーサービス

この記事を書いた人

大西エアーサービスのウェブサイト制作・運用担当。2007年よりコンプレッサ修理屋として働いています。以前の職種は洋服のパタンナーアシスタント。世界中の美術館を巡ることが趣味のひとつです。お客様の想いに耳を傾けながら、生産現場が止まらないように、コンプレッサー運用のお手伝いをしています。“迅速”かつ“丁寧”がモットーです。
コンプレッサ修理屋「大西健」の挨拶文はこちら→https://www.onishi-air.jp/office/

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